伊藤たかえ「知っていほしい!内密出産」イメージ画像

母体には医療的介助を伴う出産を
生まれた命は無条件に守る責務がある

違法性はないと国が認めました

内密出産とは匿名で出産をすることを望む母親が特定の人にだけ身元を明かして出産することです。赤ちゃんやお母さんを助けるため、みんなに知ってもらいたい内密出産。少し長くなりますが、詳しくお伝えします。

 法律があいまいなまま起こった国内第1例目 

 法律があいまいなまま 
 起こった国内第1例目 

2021年の12月、国内で初の事例となる内密出産が熊本県の慈恵病院でありました。お母さんは10代の女性。病院側は説得をしましたが身元を明かすことを強く拒んだといいます。お母さんは出産の4日後には「仕事があるから」と言って病院を出ていきました。身元は蓮田院長と一緒に仕事をする妻にだけ明かしてくれたそうです。
赤ちゃんと母親をつなぐ唯一の情報は慈恵病院の金庫に保管されています。

問題は、当時、現行法の中で「内密出産」が違法の可能性があったことです。慈恵病院のある熊本市は2020年8月「法令に抵触する可能性を否定することは困難」として内密出産の実施を控えるよう病院に通達を出していました。
つまり、内密出産を病院として行うと“逮捕”される可能性があるからやめておいてくださいね、という通達です。

しかし、実際に赤ちゃんは産まれました。お母さんは身元を明かせない事情がありながらも赤ちゃんを無事に出産したい一心で陣痛の最中に慈恵病院にたどりつき、病院はその思いに応えるため医療を提供し、赤ちゃんを保護したのです。

 内密出産を阻む法律とは 

 内密出産を阻む法律とは 

まず、法務省所管の刑法第157条「公正証書原本不実記載罪」に抵触する可能性です。
赤ちゃんが生まれると自治体に出生届を出します。これは病院がお母さんに代わって提出することができます。しかし、母親は匿名を希望しています。病院側が母親の名前を知りながら空欄にして出生届を提出することは、刑法に抵触する可能性があったのです。この罪にあたるとなれば、5年以下の懲役、または50万円以下の罰金に処されます。

ママパパ議員連盟画像

また、出産時に帝王切開になった場合。通常は本人と家族が同意書に署名した上で手術にとりかかりますが、内密出産では署名は求められません。もしお母さんが亡くなった場合、病院側がのちに家族から損害賠償請求訴訟を起こされる可能性もあります。

そして、「子の出自を知る権利」。今回の事例では病院が身元を保管していますが、子どもの出自に関する重要度の高い情報の保管を民間事業者に託していいのか。また子どもが母親を知りたい、となったとき、病院の判断で明かしていいのか。ここも不明瞭なままです。

 「内密出産法がある」ドイツ 

 「内密出産法がある」ドイツ 

ドイツでは2014年に内密出産法が制定され、母親の欄を無記名のまま出生届を出すことができます。母親の身元は役所で保管され、子どもが満16歳になれば閲覧することが可能と定められました。
ドイツ国内の全ての医療機関で匿名での出産が可能で、分娩費用は国が全額負担します。(※慈恵病院の事例では病院側が負担している)
養子縁組の手続きがすぐに開始され、また出産したお母さんのアフターケア(産後うつのフォローアップや医療受診)も行っているそうです。制度がはじまってからおよそ4年の間に内密出産で生まれた赤ちゃんは450人以上。平均すれば月間9人の計算です。日本もこうした制度があれば…。そう思わずにはいられません。

 内密出産が進まない中、命を断たれる赤ちゃんたち 

 内密出産が進まない中、 
 命を断たれる赤ちゃんたち 

慈恵病院が「こうのとりのゆりかご」(赤ちゃんポスト)の運用を始めたのは2007年5月のこと。2021年3月までに159人の赤ちゃんが預け入れられたそうです。しかし、こうした赤ちゃんの多くは医療的介助のない中で生まれています。孤立出産は母子の生命を脅かす危険なものです。分娩施設では胎児の心拍を計測し、下がれば帝王切開に切り替えることができますが、一人では到底そんなことはできません。

子どもと共に伊藤孝恵

もし、慈恵病院まで辿り着けなかったら、赤ちゃんはどうなるのでしょう?

実際、慈恵病院の赤ちゃんポストには亡くなって数日たつ赤ちゃんの遺体が届けられたことがあります。慈恵病院の看護師さんらは大変なショックを受けたそうです。

日本には殺される赤ちゃんが 毎年、少なからずいます。実は、児童虐待死の中で0歳0ヶ月0日0時間で亡くなる子が最も多いのです。

私は2018年から政府に見解を問い続けてきました。

2022年1月、岸田総理は「母子を取り巻く支援制度を拡充する」と答えました。私は「何もわかっていない」と本当にがっかりしました。

2022年1月岸田総理の答弁
2022年1月岸田総理の答弁

いくら支援窓口を増やしたとしても、母子手帳さえ取りに行けない、誰にも相談できないお母さんはいるのです。軽度の知的障害や発達障害、精神障害、DVを受けている、過去に虐待を経験している、など様々な背景があります。

こうした悲しい赤ちゃんをなくすために、内密出産の制度がどうしても必要なんです。母子ともに安全に出産できる病院が慈恵病院だけでなく日本中に必要なんです。母子を守る最後のセーフティネットが内密出産の制度なのです。

 「内密出産は違法じゃない」 
 はじめて国から見解を勝ち取った日 

 「内密出産は違法じゃない」 
 はじめて国から 
 見解を勝ち取った日 

2022年2月25日。参議委員予算員会で「内密出産」について私は改めて問いました。

1月におこなった玉木代表の「内密出産に違法性はあるのか」という質問に、岸田総理は「厚生労働省の所管法令には直ちに違反と考えられる点はないが、刑法上の犯罪にあたるかは個別に判断するべき」と回答されました。つまり、産むのには違法性はないが、出生届など子どもを育てる手続き上は違法性があるかもしれない、ということなんです。
これ。おかしいですよね。産むのがいいのであれば、その後も問題がないように、立法するなり、ガイドラインを作るなりを政治がしなくてはならない。

予算委員会では慈恵病院の蓮田院長を参考人として招き、内密出産の実態を語っていただきました。その上で、果たして刑法上に違法性はあるのか、曖昧さを明確化できるかが質疑のポイントとなりました。

2022年2月25日岸田参議委員予算員会
2022年2月25日の参議院予算委員会で答弁に立つ総理と参考人の蓮田院長

古川法務大臣は「刑法35条では法令または正当な業務であれば罰しないというのがある。所管省庁のガイドラインに沿った正当な業務であれば違法性は阻却される。違法性は成立しない」と答えてくれました。
ガイドラインをつくる所管省庁はどこ?内密出産は法務省だけで管轄できるものではありません。後藤厚労大臣に問うと「共管だろう(共に管理する事案)」と即座に答えてくれました。そして法務大臣から「必要であれば協力してガイドラインをつくる」との答弁をもらえました。そのとき、拍手が会議場から沸き起こりました。

生まれてくる赤ちゃんにはなんの罪もありません。母体には医療的介助のある出産がどうしても必要だし、生まれた赤ちゃんは無条件に守る責務が我々にはあります。

私は最後に岸田総理に「法整備にむけて検討してほしい」と訴えました。内密出産の法律が日本にできるまで、立ち止まるわけにはいきません。

 2022年2月25日内密出産は違法ではないと明言された質疑ダイジェスト

ママパパ議連について語るYouyubu動画へのリンク画像

 内密出産とは? 何が問題なのか、基本知識の解説です

内密出産とは?解説するYouyubu動画へのリンク画像

 内密出産は「違法」なのか?政府に見解を問い続けてきました

内密出産は「違法」なのか?政府に見解を問うYouyubu動画へのリンク画像

内密出産の法整備に向けて!
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